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2022-11-20

建築(本体)にかかる費用について

近々ウェブにも整理して追記しようと思っていますが、忘れっぽいのでブログに忘備録的に留めておきたいと思います。

 

建築工事費用について。結論から言いますと

・注文住宅の平均坪単価は、住宅金融支援機構の集計データからも伺えるが85~95万円程度。

 ※当事務所では耐震性、気密性、断熱性を全てキッチリ計算した上で家づくりを行っているため、坪単価で言うと95万円~(2023年現在、95~105万円ぐらいかと思います)となり、建売住宅に比べると少し費用は掛かります。

・特殊な条件が伴う場合、価格は上昇する。

・広告費や経費が少ない分、良い設計事務所で設計し・良い工務店で工事するのが結局一番安い。

 

 

それでは上記の説明をしてゆきます。

 

●坪単価について

坪単価というのは、家の工事費について、床面積一坪当たりの値段のことです。

建物を建てる価格の目安として最も分かりやすいので、広く使われている基準です。

(工事費=坪単価×延べ床面積)というように計算します。

しかし、工事費に関する業界の常識として「広告で宣伝されている「坪単価」の比較はあてにならない」というものがあります。

何故なら工事費というのは

(1)本体工事費 + (2)別途工事費

という2つの項目に分けられており、一般的に使われている「坪単価」とは、(1)本体工事費だけにしか関係していないからです。

しかも(1)と(2)に関して明快な区別のルールは無く、何を(2)別途工事にするか?は各業者の判断に任されています。

ということは、表示上の坪単価は50万でも60万でも可能になります。

これでは全く目安になりません。(※ 別途工事の例としては、照明器具工事、空調工事、床暖房工事、屋外電気工事、屋外給排水工事、屋外ガス配管工事、外構工事(門扉、駐車場、庭づくり等)、地盤改良工事、などがあります。これらを全て別途工事にすると、本体工事だけでは実際に住めない家しかつくれません。)

坪単価という言葉を聞いた時は、含まれていない(2)別途工事費を確かめることが大切です。

 

ちなみに、信用出来る目安として住宅金融支援機構のフラット35利用者調査報告書による注文住宅の平均建設工事単価です。

これは、建設費としての平均値を表しているので実用性があります。これによると

 

・京都府:95.78万円/坪

・大阪府:102.38万円/坪

・滋賀県:92.50万円/坪

 

上記はあくまで目安であり2021年度の平均値です。今年は去年以上の物価の高騰もありましたので、お勧め出来る性能を確保するには坪単価90万円(木造の場合)以上は必要だと思います。

又、建築雑誌などで紹介されている素敵な住宅は、2年前の価格高騰前で坪単価100万以上のものが多いと思われます。

 

 

●特殊な条件について

特殊な条件とは、特に建設工事をするに当たって障害となることが予想される敷地条件のことです。

代表的なものとしては

 

 

・軟弱地盤で、地盤改良工事の必要がある場合

・前面道路が狭い、又は急な斜面地で、工事用のトラックや重機が入れない場合

・敷地が狭く、隣家ぎりぎりで建設する場合

・敷地が広くて、ライフラインを家まで繋ぐのが大変な場合

・敷地が広くて、外構工事費がかさむ場合

 

等があります。こういう条件での工事価格は、一般的な場合に比べて上昇します。

 

 

■安く家を建てる

例えば、この時代に坪単価70万円で家が建ったとします。平均よりもずっと安い値段です。(建売住宅なんかはこの価格で建築されている事も良くあります。)

しかし本当に安いお得な買い物だったかどうかは、設計を担当した設計士や工事を担当した工務店にしか分かりません。

家はおよそ10000点以上の部品によって出来上がっていますので、手を抜くところも沢山あるのが現実です。

安く建てたけど壁の中で手を抜かれていたり、結露でカビてしまったり、地震で壊れてしまっては意味がありません。

大切なのは、払った金額に見合うだけのしっかりとした、設計・施工を「適正な価格」でしてくれる、「信用できる設計事務所と工務店」を選ぶことです。

長い目で見ると、それが結果的に安く家を建てることに繋がります。